2009年1月29日木曜日

ひらく会議アンケート 木野彩子さん

1)3つの言葉について質問します。

Q あなたにとって「ダンス」とはなんですか?

身体を通して自分の生き方を見直す作業。またそれに向き合う過程。
答えはないけれどそれを考え続けることが、大切だと思う。

Qあなたにとって「コンテンポラリー」とはなんですか?

同時代性という訳になるけれど、それをあまり意識したことはない。
昔は意図的に観客の視点や意識を変えることを(例えば見えないことにより想像力を増させる→ダンスは見るものという考え方に対する疑問の投げかけでもある)試みていた気がするが、最近はもう少し大きなドラマツルグのようなものに心ひかれる。
英国ではモダンとコンテンポラリーに差はないです。今作り出されるものはすべてモダンあるいはコンテンポラリーとよびます。クラシックに対する概念として1つです。

Q もし分かったらで良いのですが、ヨーロッパでは、どういう文脈で「コンテンポラリー」という名前がでて来たかご存知でしたら教えて下さい。また、「モダン」=「コンテンポラリー」と言ってしまえるものとして認識されていますか?あるいは、ある程度ニュアンスの違いがありますか?

コンテンポラリーダンスという言葉は確かフランス語のダンスコンタンポレンヌという言葉をうけてでてきたものだとおもいます。コンテンポラリーという言葉は日常的に使う言葉ではあまりないと思うのですがやはりアートの中ではよく使いますよね。
個人的にはモダンダンスというとよりダンシーなイメージがあり、コンテンポラリーというとダンス以前の身体に注目しているような気がします。コンテンポラリーダンスの方がアートや他ジャンルとの境目も少ない気がします。(その一方でグラハムとイサムノグチとか考えちゃうと微妙)
しかしそうなったときにパフォーマンスアートとコンテンポラリーダンスは何が違うのか私はよくわからないなあ、と思います。(たまたま最近パフォーマンスアートについて考える機会が増えていてきにかかっています)
ちなみにラッセルさん(私の振付家さん)は何か振り付けの賞を受賞したときにモダン部門になっていて、コンテンポラリー部門というのはなかったのを覚えています。(ダンサーの分野でもそう)ただ、ラッセルさんは比較的バレエベースの「振付家」なのでモダンというのも納得なのですが。

Q あなたにとって「コミュニティー」とはなんですか?

社会。
ただ実は私の現在の生活(ロンドンにおいて)では社会に接することがほとんどないことに気がつきました。


2) あなたにとって、ダンス活動をするモチベーションの根源となっているものごとはなんですか?結論ではなくても、問いのままでも良いのでお答え下さい。

実はそのときによってことなります。作品を作るたびにそのときに一番私のなかで問題になっていることを解決するというか納得するために作品を作ります。問題がなければ作品を作る必要性はなくなります。が、なにかあるので、作り続けなければ行けません。
実際問題作るのはかなりしんどい作業で、いつか作らなくてすむときがくると良いなあと思ったりもします。しかし作ることで私は人格を保つことができているような気がしています。

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